陸羽東線完全制覇!今回の旅の本当の意味を知った桃太郎。
でも、過酷な旅ではないようだ。
ホッとする反面、じゃあ前回の過酷な旅ってなんなんだろうと思うのであった。
桃太郎「そうですか。まあ完全制覇するから各駅停車やるぞ!と言われてもこの12月の寒空には確かに厳しいのですが。」
部長「まあ前作までは過酷な旅で好評だったんだが、苦痛ばかりでも長続きしないからな。一生やり続けられるような旅にしたいんだよな。」
桃太郎「・・・・・・・。もう毎回毎回言いますよ。それも完全にパクリですよ。」
部長「またパクリ疑惑か。」
桃太郎「完全にパクリですよ。もういいですから行きましょう。」
すっかり観念した桃太郎。どうせ何を言っても部長が聞くわけ無いと知ってるし。
楽しい旅になるかもしれないのでこれ以上の討論を諦めた。
しかし、これ以後これが通常の旅となって行くから将来は分からないものです。
この旅は、以前と今を繋ぐ大事な旅となっていたのですが、部長も桃太郎も旅人Kも今は気づいておりません。
さて、鳴子温泉に到着したのが10:50。現在は12:45。三人は次なる目的地を目指す。
部長「次の電車は、13:00のはず。」
桃太郎「はず?本当に下調べしてたみたいですね。」
部長「新庄行きの電車に乗るからな。到着は14:03のはずだ。」
桃太郎「部長なりに調べてたんですね。」
部長「電車来たから乗る乗る!」
ここからは、前回は来ていない桃太郎にとっては未開の地です。
しかも温泉街が続く路線となってます。
外は、積雪数メートルの銀世界。
建物も見えない山ばかりの世界。しばらくは外を見ていた三人。
社内を見渡せば、この車両に乗ってる人など誰も居ません。
二両編成の車両だというのに。
そんな事を考えていたその時部長が声を上げた。
部長「そうだ!桃太郎は確かこの旅に合わせて手品を仕込んでなかったか?」
桃太郎「ああ、そうでしたね。何処かで披露しようかと仕込んではきました。」
部長「折角だから見せてくれよ。旅人Kにも見せてあげろよ!」
桃太郎「電車の中でやるんですか?いくら誰も乗ってないからって?」
部長「だって暇だしさ。」
桃太郎「だしさって!分かりましたよ。やりますよ。」
桃太郎は、誰も頼んでないにもかかわらず、この旅に向けて手品を用意していた。
ある意味とても楽しみにしていたのだ。
部長にもそれを事前に話していたのだった。
手品の元は、世界展開している玩具大型量販店で購入していた。
まさかガラガラの電車内で披露することになるなんて考えても居なかった。
つづく